2015/07/18 (Sat) 16:40
志賀高原の一部、標高2307mの横手山にあります。
かつてはテレビジョン中継回線の東日本ループの中継所という役割でしたが光ファイバー回線に切り替えられてからはその無線機類は撤去されて局舎と鉄塔が残っています。
かつてはテレビジョン中継回線の東日本ループの中継所という役割でしたが光ファイバー回線に切り替えられてからはその無線機類は撤去されて局舎と鉄塔が残っています。
鉄塔は屋上設置のアングル架台と地上設置のアングルトラス鉄塔の2基で後者は回線増強に伴い増設されたものと思われます。ケーブルラックも雪対策で頑丈に作られているようです。
昭和30年代で標高2300mという条件から建設から開通後の保守まで苦労したのが想像できます。
入り口は一階にあります。冬は出入りに支障は無かったのでしょうか?
局舎は電電公社初期のマイクロ回線の無線中継所で見られる大型の局舎です。
かつては有人だったと思うと胸が熱くなります。
南側はえらいことになっています。外壁は剥離して中のコンクリが見えていて、そのコンクリも削られているようです。この界隈の気象条件の厳しさが垣間見えます。
横手山にはNTTの他にも東京電力や中部電力?警察庁(とおりすがり様ありがとうございます!)の無線中継所が設置されています。
役目を終えた今も横手山のランドマークとして佇み続けています。
撮影:2014年10月
昭和30年代で標高2300mという条件から建設から開通後の保守まで苦労したのが想像できます。
入り口は一階にあります。冬は出入りに支障は無かったのでしょうか?
局舎は電電公社初期のマイクロ回線の無線中継所で見られる大型の局舎です。
かつては有人だったと思うと胸が熱くなります。
南側はえらいことになっています。外壁は剥離して中のコンクリが見えていて、そのコンクリも削られているようです。この界隈の気象条件の厳しさが垣間見えます。
横手山にはNTTの他にも東京電力や中部電力?警察庁(とおりすがり様ありがとうございます!)の無線中継所が設置されています。
役目を終えた今も横手山のランドマークとして佇み続けています。
撮影:2014年10月
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Comment
冬期の局舎生活
10年くらいまではあったNIFTYの個人ページに、無線中継機器関連の保守を主にやられていたと思われる通信技術者のページがありました。現役時代のエピソードが綴られていました。昭和30-50年代の内容なので書かれている内容から80歳を越えている方と思います。本当は許可を得て転載すべきところですがなすすべもないので、内容的にも差し障りはないと思われるのでちょっと拝借して転載します。横手ではないですが、当時の状況が分かる内容かな、と思っています。
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2.6 美ヶ原での局舎暮らし (昭和40年12月)
厳冬の美ヶ原で中継局舎へ3日ほど単身で泊まったことがあります。
外は猛烈な吹雪で気温は-10℃以下でした。室温も+5℃くらいしか上がりません。炊事場などは凍結したままで、2段ベッドのある部屋も凍りついています。
これで静かだったら気がおかしくなったかも知れませんが、幸い打ち合せ回線からは下界の声がバンバン聴こえていたので、まあなんとか辛抱出来ました。
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2.5 冬の美ヶ原で遭難しかける (昭和40年12月)
私は山登りには全く興味がありませんでした。ところが皮肉な事に、担当している製品が山頂の無線
中継所に設置するようなものが多かったので、現地試験のために山へ行かざるを得ませんでした。
今のように所内と現地の分業化ができていなかった時代です。
行った山は北海道から九州まで、いわゆる電波銀座と呼ばれる山(山頂に局舎やアンテナが林立
している山)ばかりですが、信州の美ヶ原もそのひとつでした。その日は冬のよく晴れた本当に雲ひと
つ無い好天気でした。
松本の局舎に居たとき、突然美ヶ原局の異常を示すランプが点灯したのです。直ぐに行かなければ
なりませんが、あいにくその日は客先側も車と人手の都合がつきませんでした。目の前にそびえ立つ
美ヶ原を見ていると、三城牧場という所までバスで行き、百曲がりというつづら折れの道を登れば何と
か行けそうに思えました。
美ヶ原といえば、標高2,000mクラスの山ですが、そこは経験のない悲しさ、軽装に弁当1個を持って
地図を頼りに無謀にも1人で登って行ったのです。そして夕方、山頂付近まで来たとき、急に天気が一
変しました。濃い霧が立ち込め全く前方が見えなくなってしまったのです。そればかりか雨まじりの風ま
で出てきました。
そして目の前に現れたのは遭難者のもの?と思われる幾つかのケルンでした。これは大変なことにな
ったと思いましたが、時既に遅しです。最悪ケルンの数がまたひとつ増えることにもなりかねません。
何せ美ヶ原は大変広い所で、360度どちらの方向へも行けます。必死の思いで手探りの歩行が続き
ました。その内ふと何かに当たったので立ち止まると有刺鉄線でした。
そういえば山頂の牧場にそのようなものが張ってあるのを見た覚えがあります。これを辿っていけば
どこかへ行けそうです。問題は右へ行くか左へ行くかでした。必死に考えた末、左へ行く事にしました。
これが正解でした。
間もなく山頂の山小屋に着いてホッとしました。下ではいつまで経っても着かないので大騒ぎをしてい
ましたが、やっと連絡がついて事なきを得ました。
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これは無人化された後の保守の話ですね。ただ、当時の大変さが伝わってくる内容です。
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2.6 美ヶ原での局舎暮らし (昭和40年12月)
厳冬の美ヶ原で中継局舎へ3日ほど単身で泊まったことがあります。
外は猛烈な吹雪で気温は-10℃以下でした。室温も+5℃くらいしか上がりません。炊事場などは凍結したままで、2段ベッドのある部屋も凍りついています。
これで静かだったら気がおかしくなったかも知れませんが、幸い打ち合せ回線からは下界の声がバンバン聴こえていたので、まあなんとか辛抱出来ました。
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2.5 冬の美ヶ原で遭難しかける (昭和40年12月)
私は山登りには全く興味がありませんでした。ところが皮肉な事に、担当している製品が山頂の無線
中継所に設置するようなものが多かったので、現地試験のために山へ行かざるを得ませんでした。
今のように所内と現地の分業化ができていなかった時代です。
行った山は北海道から九州まで、いわゆる電波銀座と呼ばれる山(山頂に局舎やアンテナが林立
している山)ばかりですが、信州の美ヶ原もそのひとつでした。その日は冬のよく晴れた本当に雲ひと
つ無い好天気でした。
松本の局舎に居たとき、突然美ヶ原局の異常を示すランプが点灯したのです。直ぐに行かなければ
なりませんが、あいにくその日は客先側も車と人手の都合がつきませんでした。目の前にそびえ立つ
美ヶ原を見ていると、三城牧場という所までバスで行き、百曲がりというつづら折れの道を登れば何と
か行けそうに思えました。
美ヶ原といえば、標高2,000mクラスの山ですが、そこは経験のない悲しさ、軽装に弁当1個を持って
地図を頼りに無謀にも1人で登って行ったのです。そして夕方、山頂付近まで来たとき、急に天気が一
変しました。濃い霧が立ち込め全く前方が見えなくなってしまったのです。そればかりか雨まじりの風ま
で出てきました。
そして目の前に現れたのは遭難者のもの?と思われる幾つかのケルンでした。これは大変なことにな
ったと思いましたが、時既に遅しです。最悪ケルンの数がまたひとつ増えることにもなりかねません。
何せ美ヶ原は大変広い所で、360度どちらの方向へも行けます。必死の思いで手探りの歩行が続き
ました。その内ふと何かに当たったので立ち止まると有刺鉄線でした。
そういえば山頂の牧場にそのようなものが張ってあるのを見た覚えがあります。これを辿っていけば
どこかへ行けそうです。問題は右へ行くか左へ行くかでした。必死に考えた末、左へ行く事にしました。
これが正解でした。
間もなく山頂の山小屋に着いてホッとしました。下ではいつまで経っても着かないので大騒ぎをしてい
ましたが、やっと連絡がついて事なきを得ました。
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これは無人化された後の保守の話ですね。ただ、当時の大変さが伝わってくる内容です。
Re:冬期の局舎生活
業界の人が見るような本に載ってそうな体験談がネットで見れるようになって本当に良い?時代になったもんです。感謝、感謝です。
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