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2015/08/06 (Thu) 01:31
<2010年11月17日・新規>
<2015年8月6日・写真入れ替え>
蟹田から車で走ること約20分、平舘石崎に到着。目的のブツが見えてきました。
電電公社の無線中継所として1978年に建設、テレビジョン中継回線・電話回線に利用されてきましたが2000年代に光ファイバーに切り替えられ無線中継所としての役目を終えました。

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電電公社が石崎より前に建てた鉄塔や樽前・仏向のコンクリートタワーとは大きく異なり長方形の細長い造りになっています。

銘板がいい味出してます。少々剥げているものの良好な状態で残っていること自体凄いですが。
 

この建物は局舎ではなく職員の詰所・休憩所と思われます。コンクリートタワーとの間には屋根付きの通路があり、一旦外に出ることなく行き来できるようになっています。
外壁はコンクリートタワーに合わせているように見えます。狙ったのか、偶然なのか…
 

真下から見上げてみました。迫力がある一方、頼もしくも見える。


機器搬入口。右はガイドレールでアンテナなどを吊り上げたり降ろしたりする時に使うものです。
 

緩い曲線ではなく、単なる直線で構成されていたらまた違った印象になっていたんだろうなぁ。。。

塔頂部をズームして撮影。オフセットパラボラアンテナ時代の架台が残っている。2010年の時点では残っていた張り出し部の柵は落下防止の為か撤去されました。
 
 
 
 

2010年11月に撮影した写真です。柵が残っているのが分かります。
 
 

超短波多重通信回線開通の地の記念碑がコンクリートタワーの傍に佇んでいました。
 

近くには北海道開発庁(国土交通省)と警察庁の無線中継所が設置されています。通常の鉄塔で建てられたことを考えると、表向きは景観を配慮という理由で本当はとおりすがり様のコメントの通り作りたくて作ったのかもしれません。鉄塔ならば今は撤去された今別無線中継所の様な形状になっていたものと思われます。
本来の用途としての役目を終えた後は、2方向しか対応していないという使い勝手の悪さからか他所のSHF回線を収容することもなく、携帯電話の基地局としても使われることもなく放置されています。張り出し部分の柵の撤去がこのコンクリートタワーの現状を物語っています。
 
 
撮影:2010年11月、2012年9月、2014年8月、2014年9月
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隣のマイクロ波鉄塔も気になります
通りすがり 2010/12/13(Mon)21:35:01 編集
北海道との中継所を置くには最適なところなのでしょうね。
隣に2基、マイクロ波鉄塔があります、こちらも気になります。。。
Re:隣のマイクロ波鉄塔も気になります
Mr.J 2011/11/05 02:46
そっちへは行っていないのでどの所有かは残念ながら不明です。
片方はこの地の環境に適した無線塔としてコンクリートタワーを、もう片方は鉄塔・・・ 無線にかけられる資金の違いなんでしょうが、なんかちょっと複雑です。

2011年11月5日追加
右の鉄塔は北海道開発庁みたいです。レドームのロゴで判明しました。
無題
とおりすがり 2011/02/02(Wed)23:24:11 編集
お返事ありがとうございます。どこかのWebサイトによると、導波管が長いと障害が発生するので、機械室は最上階に近いところに設けられたとか。先人たちの苦労が忍ばれます。中を覗いてみたいところです。
Re:無題
Mr.J 2011/02/03 01:21
内部がどうなっているのか気になります。さらに上に行ってそこからの風景も見てみたいです。
建設記録映画
とおりすがり 2014/03/28(Fri)20:14:24 編集
ひさしぶりです。こんな動画を見つけました。

津軽の塔~石崎無線中継所~建設記録映画(1978年)
日本電信電話公社
http://www.youtube.com/watch?v=6CsPN7o5S0U&feature=youtu.be

まるでNHKの新日本紀行を思わせる映像とナレーションであります。といっても若い人には分からないかぁ。
Re:建設記録映画
Mr.J 2014/04/02 21:11
お久しぶりです。電電公社も特殊な工法ということで記録映画として残したのでしょうか。
20分のために曲まで用意するとは・・・
さて、電電公社はコンクリートタワーを5基建てたようですが、仏向・石崎・樽前・木野、あともうひとつがどう探しても分かりません。
無題
とおりすがり 2014/04/08(Tue)00:31:46 編集
お返事、ありがとうございます。後年、北海道開発局(国土交通省)と警察庁がちょっと離れた小高い丘に鉄塔を立てて北海道との経路を確保したことを考えると、あの石崎無線中継所は、、、そう、作りたくて作ったような気もします。もっと割安に作ることができたはずなのに。想像ですが、無線通信爛熟時代の末期に、当時まだ金回りの良かった公社時代だからできた作品なのでしょう。ご存じ通り、昭和50年代が無線通信のピークで、50年代後半に幹線に光ファイバーが引かれると、それ以降、公社のマイクロ中継所建設はほぼなくなり、多くの無線技術者は配置・職種転換となりました。最後の「無線通信の爛熟の時代」を思い出させる建造物です。
今回は多少マシなコメントで。。。
とおりすがり 2015/08/06(Thu)22:31:13 編集
石崎の塔は、時代の要請に応える形でヒト・モノ・カネをふんだんに使えたマイクロ回線爛熟期の結晶なのかもしれません。ある程度余裕がないと芸術的作品は生まれませんからね。世代によって感じ方は異なるでしょうが、リアルタイムに生きた自分としては、あの時代の空気を感じる塔であります。
と、今回は多少上品なコメントにしました。前回はあまりにモロに書いたので。。。
解体方法の謎
とおりすがり 2015/08/08(Sat)10:28:03 編集
何度ものコメントでスミマセン。

ふと思ったのですが、これって解体方法に困っているのではないでしょうか。それで放置されているのではないかと。あるいは、残存簿価資産が理由で放置されているのかもしれませんが。

自分は建築方面は全くの素人なので、ここに書いていることは全部憶測に過ぎないことを最初におことわりしておきます。

全体がコンクリートの塊でどこをとってもかなりの重量。極めて高い強度で作られている。クレーンも届かなそうな高さ。頭頂部は「口」の形をした構造。狭い敷地。どうやって解体するのであろうか。。。

この塔を囲む形で、あるいはこの塔に密着設置する形でタワークレーンを設置して、徐々に上部から切断して下ろすことしか思いつきません。これは作った時の逆の大工事です。トラス構造の鉄塔に比べると恐ろしくコストがかかりそうです。反射板の撤去も大変だが、それどこじゃない大変さが待ち受けていそう。

設計・建設当時は作ることに一生懸命で、壊す時のことまで思い至らなかったのかも知れません。敷地や進入道路面が限られる山上中継所の設計では次期建て替え時や拡張のことを考えて、構造物そのものや敷地内配置などを検討しますが、ここはそうではなさそうです。主観ですが「一度きりの建設のみ」という印象を受けます。光ファイバーの実用化が射程距離に入り、マイクロ回線の行く末が見え始めた70年代後半という時代も影響しているのかもしれません。

コンクリートの塔が流行らなかった理由はたくさんあると思いますが、解体難易度とコストも大きな理由に思えるようになりました。脱線モードと思いっきり妄想モードで書き散らしてスミマセン。

是非、当時の関係者や今の管理担当者から話を伺ってみたいものです。
Re:解体方法の謎
Mr.J 2015/08/10 02:19
当初からキャパのあるものを建てることができた電電公社だからこそ成せる業、ですな。
大量建築時代を終えてその次のステップ、それこそやってみたかった事を形にしたものが石崎他かな、と思ってみたり。。。
アンテナや無線機などを撤去して建物は放置、ところによっては電源落としだけやってあとは放置というのがあったことを考えると、余裕が無くてなかなか撤去費がつかないという事情によるところが大きいのかなと思います。
石崎は撤去費に加えて、とおりすがり様の通りどうやって解体するかに悩んでいるのかもしれませんなぁ。断面が変形していることをクリアできればダルマ落としで解体できそうな気もしますが・・・
しばらくは石崎の塔は安泰?でしょうな。
お返事をありがとうございます (本文なし)
とおりすがり 2015/08/10(Mon)23:15:44 編集
(本文なし)
無題
NONAME 2015/08/29(Sat)09:39:14 編集
> さて、電電公社はコンクリートタワーを5基建てたようですが、仏向・石崎・樽前・木野、あともうひとつがどう探しても分かりません。

もう一つは、ドコモ首里ビルかと思います。
Re:無題
Mr.J 2015/08/29 10:16
ありがとうございます。スッキリしました。
石崎の北海道側の対向局
とおりすがり 2015/08/31(Mon)19:42:33 編集
番外のエントリーなのにしつこく書き込んでスミマセン。調べてみたら分かったことがあったので書いてみました。読み流しでくださいな。

石崎の対向局が気になっていました。石崎の北面を垂直に延ばすと木古内あたりに到達します。木古内は電電公社/NTTの地図の中でも経路のポイントとして資料に出てくる地名です。現在はNTTの無線中継所施設は見当たらないですが、国土地理院の地図には電波塔の印がありました(更新が遅いのが幸いした)。しかし、その場所はGoogle Earthで遡ってみても公園(展望台)しかありません(中継所跡が公園になるのはよい計らいだ)。
http://maps.gsi.go.jp/#17/41.684154/140.433297
標高70m程度。「安定した通信をするのに石崎側で高さを稼がねばならなかったと」いう話と符合します。距離約57km。

警察庁(石崎)の対向先は尖山。標高は360mもあります。距離約44km。なんと、隣にはNTTの大型中継局があります。Google Earthで見ると少なくとも2011年までは、NTTの敷地に局舎兼鉄塔+鉄塔があったのですが、今は鉄塔1基のみになっています。鉄塔脇に小さな局舎が見えるので携帯電話局あたりに転用されていると思われます。
http://maps.gsi.go.jp/#17/41.546207/140.418642

いつ、NTT尖山の中継所が建てられたのかは不明です。自然に考えれば石崎の後になるのでしょう。前だったらそれはそれでヘンな話になる。後だとしても気持ちとしては複雑です。対向先標高が360mもあれば、石崎側は極端な話、地べたでも見通しになるわけで(実際には海上フェージングのとかあるのである程度の高さは必要ですが)、警察庁が石崎-尖山の経路を選んだのは理にかなっています(とりつき道路を見ると、NTTが先に建設され、その後その道路を使って警察庁が後から建てたように見える)。国土交通省の対向先は「長距離屋」らしく、いきなり横津岳。距離約84km (しかも海上経路)。国土交通省も警察庁も7GHz帯あたり。

当時、石崎で使われていたのがどの周波数帯だったかの資料はありません。当時の映像を見るとオフセット2基にカセグレン1基でした。海上すれすれのことを考えると、11GHz帯は厳しかったでしょう。4GHzか6GHzのように思えます。

ま、古い話をほじくり返しても何になるわけでもないですが、条件とそれぞれの実際例を眺めていると、線路設計の事例教材として、いろいろな観点から判断が分かれるところです。

ツボにあたるか分かりませんが、長文失礼しました。
Re:石崎の北海道側の対向局
Mr.J 2015/09/08 00:39
少ないヒントを頼りにここまで調べ上げるとは脱帽です!
もしかすると尖山のNTTの対局は今は綺麗に撤去された今別無線中継所ではないかと。
中継所間42km、高さは両方とも300m台、手堅い?設計のNTTが最後に出した海峡横断回線の置局の答えといったところでしょうか。
石崎の国土交通省の対局が横津岳というのは驚きです。旧国鉄のそれよりも長い、大胆です。
旧国鉄が始めた頃と違って技術も進歩してデータも蓄積されたからこそ実現したのでしょうな。
余談ですが今別無線中継所は2012年に遠くから撮影したのが最初で最後となりました。2014年に行った時にはすでに撤去されていて、近くまで行っておけばよかったと後悔しています。
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